女性のさわやかライフ

尿失禁を克服し、快適な生活を送りましょう。

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 30代以上の女性の少なくとも2割以上の方に、自分の意思に反した尿のもれ(尿失禁)ががると言われています。恥ずかしがらずに、治療に取り組みましょう。
 尿失禁と一口に言っても、タイプによって治療法が異なります。尿失禁のタイプを見極め、適切な対策をたてることが大切です。
 

1.尿失禁のタイプ
腹圧性尿失禁
 せきやくしゃみ、急に走る、縄飛びをする、重いものを持つなど、「お腹に力を入ったときに思わず漏れてしまうタイプ」です。座っていたり、寝ているときにはほとんどもれません。
  女性の骨盤の底にある筋肉(骨盤底筋群)は、骨盤内にある臓器(膀胱・尿道・膣・子宮・直腸)をささえるために重要な役割を果たしています。妊娠、出産、老化、運動不足、肥満、慢性の便秘などによる影響で骨盤底筋群が弱くなると、尿道が下の方へ下垂し、ぐらぐらした状態になります。腹圧がかかると膀胱が押されて、十分な抵抗のない尿道から尿が漏れてしまいます。
 軽度の場合は骨盤底筋体操、重度の場合は手術がよい治療法です。

切迫性尿失禁
 「下着をおろしている間に出てしまう」「トイレまで間に合わない」「昼も夜も尿が近い」など、「我慢がきかずに漏れてしまうタイプ」です。
 切迫性尿失禁のある方の多くは、尿が膀胱にたまる量が正常より少なく、自分の意志に反した膀胱の勝手な収縮(無抑制収縮)があります。膀胱容量を増やし、無抑制収縮を減らす薬が効果的です。
 

2.骨盤底筋体操とは?

  軽度の腹圧性尿失禁は、骨盤底筋体操を根気よく行って筋肉を強化することで、良好な治療効果を期待できます。
 基本は、骨盤底筋(尿道、膣、肛門廻りの筋肉)を最初は3秒間、慣れてきたら10秒間収縮させ、それからリラックスする、これを毎日10〜20分繰り返し行うことです。
  正しく骨盤底筋を収縮させることが大切です。腕や足の筋肉と違ってどこをどうしたものか見当がつかない方もあると思いますが、骨盤底筋体操をしているつもりで腹筋や大腿の筋肉に力を入れていては、効果が出てきません。自分の骨盤底の筋肉をうまく収縮させているかを、どうやったら確認できるでしょうか?

3.骨盤底筋体操のやり方
1)

椅子にゆったり腰掛けて下さい。肛門や膣の回りの筋肉を縮めてゆっくり1,2,3と数えましょう(どれか一つではなく、尿道、膣、肛門全部が一緒に収縮します)。人前でガスが出そうになった時に、きゅっと括約筋を収縮してがまんする、あの感じを頭に描いて下さい。体全体の力を抜いて、骨盤底のところだけきゅっと縮めて持ち上げる感じでやれば、きっとうまくできます。

→おなかや太腿の筋肉はリラックス。
骨盤底筋だけきゅっと持ち上げるように収縮する。

2)

トイレで排尿する際に、勢い良く出したところで、一度中断してみましょう。男性と違って、女性は完全に中断できない方もありますが、勢いを弱くすることはできると思います。排尿を中断する時に使う筋肉が、まさに骨盤底筋群です。あまり頻回に排尿を中断すると出にくくなることがあるので、排尿中断は1日1回だけにしてください。

→トイレで1日1回排尿中断

3)

お風呂に入っている時に、左手をおなかに当て、右人差指を肛門の括約筋のところに軽く当てて下さい。そして1)の要領で肛門、膣の回りの筋肉を収縮してみて下さい。おなかに余分な力がかからず、肛門の括約筋のところがきゅっと縮まって持ち上がった感じになれば、正しい骨盤底筋体操ができています。

→お風呂で左手をおなかに右手を肛門にあてる。
骨盤底筋が正しく収縮できるかチェック

4.日常生活にどう骨盤底筋体操を取り入れるか?
   骨盤底筋体操は、腹圧性尿失禁が治ってからも、ずっと続けた方が良いと言われていますから、とにかく根気が必要です。日常生活の中にいかに無理なく取り入れるかという工夫が必要になります。
 毎日10〜20分といっても、例えば朝、晩ベッドの中で寝たまま5分、テレビを見ながら座ったまま5分と、他のことをしながら簡単にできます。職場や喫茶店で椅子に座った状態で、人に知られず行うこともできます。慣れてからも「骨盤底筋を正しく収縮させるには?」の欄を見て、時々、腹筋や太腿の筋肉に力を入れてはいないか、骨盤底のところだけきゅっと縮めて持ち上げる感じになっているか確認しましょう。
 骨盤底筋体操を行うのに適した姿勢を以下にいくつか挙げます。余裕のある時は図1〜4の姿勢で10回ずつ収縮とリラックスを繰り返してみて下さい。ただし忙しい毎日、これにこだわらず、あらゆる場合に取り入れていただくことが大切です。

@ あおむけに寝て、足を軽く広げ、膝は軽く曲げます。3〜10秒間の骨盤底筋の収縮とリラックスを10回繰り返します(以下同じ)。
A 床にひざを付いて、肘をクッションの上に置きます。
B 椅子に座ります。
C 机に手を置き、腕と足はまっすぐ伸ばし、両足の間に少し間隔を置きます。